寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~

「嫌だと言うつもりじゃあるまいな」



理玖さんの目が細められた。

もちろん、そんなことを言うつもりはない。
ただ、信じられなくて言葉が出てこないのだ。

首をめいっぱい横に振る私を見て、理玖さんがやわらかく微笑む。
言いようのない幸せな気分が押し寄せてきた。


「……本当に私でいいんですか?」

「茜がいいと言ってるんだ」

「取り消すなら今のうちです」

「そんな気は毛頭ない」


理玖さんの指先が私の唇に触れる。
熱い眼差しに見つめられ、たまらなくなって私から彼に抱きついた。


「絶対に離れません」


理玖さんが嫌だって言っても絶対に。もう二度と離れたりしない。
理玖さんの首に強くしがみつく私を彼がそっと引きはがすと同時に、唇が重なった。
幸せがあとからあとから溢れて、私には抱えきれなくなる。

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