寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~

ファイルの色や形を揃えて棚に収納し、中の書類もわかる範囲で分類。外部のお客様も出入することを考え、視覚的な美しさも追求した出来上がりだ。


「ありがとうございます」


この分なら、なんとかクビにならずに済みそう。
私が密かに胸を撫で下ろしていると、風見さんが腕時計に目を落とす。


「そろそろ昼休憩だ」

「はい。あの、休憩室ってどこにありますか?」

「休憩室?」


風見さんが首を傾げて私を見る。


「お弁当を持って来たのですが、どこで食べたらいいのかと」

「随分と準備がいいな」


外へ出るにしても社員食堂を使うにしても、余計な出費になってしまう。お弁当なら、それほどお金をかけずにお昼を賄えるから。
その食費が風見さんの懐から出ていることを思い出して、なんだか気まずい気分になる。

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