寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~

「俺は運命の女神ならぬ男神ってところか」

「はい」


笑いながら頷く。


「私、自分に自信がまったくなくて、いつも人の陰に隠れてばかりでした。それなのに立派な会社の社長秘書なんて大役をいただけて……。未だに信じられないです」


風見さんが顎に手を当てて私を見定めるかのように見つめるから、その視線に負けて私は俯いた。


「なるほど、茜がいつもどこかおどおどとしているのは、自分に自信がないせいだったのか」


風見さんが納得するかのように小刻みに頷く。


「キミは十分魅力的だ」


突然思いもよらないことを言われて、思考が寸断される。

今、風見さん、私のことを魅力的って言ったの……?
ううん、まさかそんなはずはない。
この私がそんなことを男性に言ってもらえるわけがないから。

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