寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~

もしもそうだったとしても、ただのお世辞だろう。
ドキンと弾んだ鼓動を必死に鎮める。


「本人がそれを知らないことが一番の元凶だな。宝の持ち腐れだ」


否定のつもりで首を横に振る。

“宝”なんて、この私のどこにあるの?


「茜は、もっと自信を持ちたくないか?」


そう聞かれれば、持ちたくないことはない。
田丸さんや、ここで働くキラキラしている女子社員のようになれるのならなりたい。


「それはまぁ……」


でも、今まで日陰を選んで歩いて来たような私が、そんな簡単になれるはずもない。


「その近道を教えようか?」


自信を持つことに近道なんてあるの?

風見さんはソファにゆったりと足を組み、その目を少し細めた。
どことなくセクシーな表情にドキドキしてしまう。

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