寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~

「一時間後に迎えにくる」


私が戸惑っているうちに風見さんは部屋から出て行ってしまった。

茫然と座っている私に「こちらへどうぞ」と声がかけられる。

こんなにたくさん……。

用意されたものを前にして茫然と突っ立ってしまった。

でも、ここまで来て服を選ばないわけにはいかない。立ち上がり、ワゴンへと向かう。
スカートと呼べるものは、この一張羅のスーツのみ。普段はデニムやチノパンなどのパンツスタイルが主の私には、かわいらしいスカートなどのボトムやいかにも女性らしいカットソーやブラウスなどのトップスが目に眩しい。
どれを選んだらいいのかわからなくて、完全に女性スタッフにお任せとなった。


「風見さんは、よくこちらにいらっしゃるんですか?」


あれこれと洋服をあてがわれながら尋ねる。
すんなりと特別な部屋に通されたところを見ると、頻繁に女性を連れて出入しているように思えなくもない。


「オリオンコミュニケーションズさんには、私どもの会社もお世話になっておりまして」

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