カフェの人々
「ある日女は見つけたの。女の協力者になる人間を。こんな雨の日にね。協力者は全員で五人いた。一人目はね」
窓に当たる雨音がだんだん激しくなる。
女性の声はさっきよりも低くそしてゆっくりで、僕は話に引き込まれていく。
一人目はむかし男にいじめられた気の弱い男だった。
自分が全身ずぶ濡れで水溜まりに膝をついているような感覚におち入りはっとする。
目の前のコーヒーをつかみ口に入れ思わず吐き出す。
ざらりと泥水の味がした。
女性と目があう。
「二人目はね」
女性は目を細めた。
二人目は女だった。
下腹がどんよりと重く感じる。
なんだろうこの気だるさは、今まで感じたことのない感覚。
しだいに下腹から何かがあがってきた。
怒りを伴った哀しみが喉に詰まる。
熱いものが目から溢れそうになったとき、
「三人目は」
女性は言った。