きっと、ずっと、恋だった。



「…あ、」



そうだ、俺、ロック画面ー…。

慌てて戻って芹奈の手からスマホを取り上げるけれど、遅かったらしい。


光るスマホの画面には、あの日プールサイドで撮った2人の写真。

驚いた顔している芹奈と目が合って、急に恥ずかしくなった。




「その写真、持っててくれたんだ…」


「…芹奈の撮った写真がいちばん好きだって、言ったでしょ」




芹奈が撮ったものなら、なんだって。

きみの見てる世界なら、どこだってビルの最上階から見る夜景みたいに綺麗なんだろう。





「すきー!」



抱きついてくる芹奈に、はいはい、ってあしらいつつも頬は緩んでるしきっと顔は真っ赤なんだろう。



< 238 / 240 >

この作品をシェア

pagetop