きっと、ずっと、恋だった。



「有沢」

「どうしたの、中谷?」





お弁当のミートボールをひとくちで食べながら聞き返したら、中谷か真剣な顔だったから慌てて飲み込む。



「ちょっと、いい?」




なんだか改まった空気を不思議に思いながらも、中谷の後をついていく。


クラスが変わってからも廊下で会ったら喋ったりしていたけれど、こうして2人で話すのは久しぶりだなあ。





「あの、さ」



人気のない廊下でやっと立ち止まった中谷が、振り返る。






「俺、有沢のことずっと好きだったんだ」







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