復讐劇は苦い恋の味
「早いね、圭」

私も早く食べちゃわないと。けれどお皿にたくさんあった肉じゃがが残っていないことに目を見開く。

「嘘、圭ってば全部食べちゃったの!?」

「美味かったから」

そう言うと圭はさっさと自分の部屋に行ってしまった。

「信じられない、どれだけ食べたのよ」

呆然としながらも、仕方なく残っているおかずで夕食を済ませた。



そして迎えた次の日。


いつものように仕事を終え、途中まで朋子と一緒に病院を後にして向かった先は待ち合わせ場所である、駅の改札口前。

金曜日ということもあって、改札口付近はたくさんの人で溢れていた。

帰宅途中の人、同じように待ち合わせの人。実に様々な人がいる。

スマホで時間を確認すると、約束の十五分前。少し早く来ちゃったようだ。

壁に寄りかかり、スマホでニュースを見ているとメッセージが届いた。

「あ、叔母さんからだ」

すぐにタップし確認すると急なトラブルが入ってしまい、少し遅れるとのこと。だから圭と先にお店に行っていてというものだった。

一緒に叔母さんが予約してくれた店の情報も送られてきた。
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