15歳、今この瞬間を
きっと今日は、あたしの話題でもちきりなんだろうな…一時的に有名人扱いされるのは、転校生にもれなく付いてくる特典みたいなものだから。

嬉しいものではないけど。

「ロウ!」

いつもしてきたように、視界を遮断するために机に突っ伏してしまおうとした時、少し離れたところから声が飛んできた。

「おー、来たか学級委員(笑)」

「やめろよ、その言い方」

こっちに来た学級委員と言われた男子は、佐久田くんと会話を始めた。

「……」

さっき"ロウ"って呼んでなかった?でも佐久田くんは"あきら"って…。

不思議そうに2人を見ていたら、ふいに佐久田くんと目が合った。

「あ、井上さん、こいつがリョウね。一応学級委員だから」

「あ…うん」

担任の先生にあだ名をつけた、って言ってたっけ。

「一応ってなんだよ、ロウ」

あ…やっぱり、ロウって呼んだ。


< 10 / 287 >

この作品をシェア

pagetop