15歳、今この瞬間を
「いや夢希ちゃんがさー、夢希って呼ぶなって言うから…」

「呼ぶなって言われたのに呼んでんの?何で嫌がることすんだよ、転校してきたばっかなんだからさ、気ぃつかえよ。」

「え〜、そんなもんかぁ?」

さすが学級委員の菊谷くん、もっと言ってやって。

「何かきっと理由があるんだよ。ね、井上さん」

「…」

菊谷くんの優しくソフトな声が、あたしの身体を起こす。

佐久田くんとは対照的だな。

「あ、わかった!ロウから呼ばれたくないだけだ(笑)」

「リョウ、それはひどすぎるし」

2人が笑うと、窓の外の曇った空が、晴れていくようだった。


「きらいなんだ…」

「え゛⁈やっぱりオレって何かした?」

「そうかー、やっぱりロウのせいか」

キョドる佐久田くんに、腕組みをしながらうんうんと頷く菊谷くん。

「ちがう」

あたしは無表情で2人を見た。


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