15歳、今この瞬間を
学校から駅までは、10分もかからないくらいで行ける。

しかも今日はテストだったから、荷物はほとんどないーーー向かい風ということ以外、あたしの身体は軽かった。

コートのボタンを全部とめて、白い息を吐きながら駅へと向かった。

駅の切符売り場のあたりでロウを待つことにしたあたしは、改札口を行き交う人たちをぼんやりと見ていた。

「……」

小さな駅なのに、意外と人が多いな…。

そんな、なんでもない事でも考えていないと、あたしの頭の中はすぐにロウでいっぱいになってしまいそうだった。

だって、もうすぐロウがここに来たら、きっとあたしは緊張したりドキドキしたりすること確定だから。

ふと、切符を買う機械ーー券売機だっけ?ーーの前に立つ学生に目がいく。

その後ろ姿が少しロウに似ている気がして……って、あれーー?

「ロウ…!」

「お、夢希。早かったじゃん」


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