15歳、今この瞬間を
"あたし、イルカと泳ぎたくて…"

ロウと一緒に見て回った文化発表会で思い出した…あたしの夢。

きっと、ロウと一緒だったから思い出せたんだ。

「どうした?風邪ひくぞ」

「あ、うん!」

少し離れたところからロウの声が聞こえてきて、我にかえる。

つい余韻に浸ってしまっていたあたしは、慌ててロウの後を追った。

「大丈夫」

「え?」

「夢希の夢は、叶うから」

「……っ」

本当にロウという人は、どこまでもあたしの胸の内をお見通しみたいだから不思議だ。

最初はそれを良く思わなかったけど、今は違った感情がわき上がる。

「そうだと…いいな」

あたしの言葉に、満面の笑みで応えてくれるロウだから、今こうして一緒にいるんだと思う。

それからあたしとロウは館内に戻り、下におりてシャチやベルーガ、館を移動してからはペンギンやウミガメ、熱帯魚やくらげなんかを見て回った。


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