15歳、今この瞬間を
「いや〜助かったわ夢希!オレ、字書くの苦手だからさー。それに面倒だし」

「……」

その面倒な作業をやってんだから、話しかけてこないで。

だいたい名前を見たって誰が誰かもわからないのに、嫌がらせかと言いたくなる。

「練習はさっそく明日から始めるから、体操服を忘れないように!…と、時間割も変則になります」

てか体育祭っていつなんだろう。

「チャイムが鳴るまでは自由にしててもいいけど、静かにね」

え゛…あたしはまだ写す作業の真っ最中なのに。

まっすーの言葉を合図に、再び騒がしくなる教室内。

「あ、井上さんは写し終わったら持ってきてね」

「はい…」

一応返事はしたけれど、小さなあたしの声はすぐにかき消されてしまった。

あたしは、視線をまっすーから黒板へ移そうとした……その途中に、あたしを見てる佐久田くんがいた。

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