15歳、今この瞬間を
「井上さん。井上さんならS高合格できるから。朗報を待っていますよ」

「はい…!」

まっすーの言葉に、あたしは笑顔で答えた。


そして卒業式の感動もどこへやら、次の日から受験勉強の仕上げに取りかかるあたしたちは、誰もが必死だったに違いない。

あたしはリョウくんや小野さんという先生の下、ラストスパートをかけた。

目標に向かって努力するということが、こんなにも気持ちのいいことだなんてーーー無事に受験を終えたあたしは、もし不合格でも悔いはない…そう思えるくらい爽快感でいっぱいだった。



「あった!わたし合格!夢希ちゃんは⁈」

「あたしも合格!」

「やったー!」

無事にS高に合格できたあたしと小野さんは、合格発表の前で抱き合って喜んだ。

騒いでたらリョウくんが気づいて合流、リョウくんは当然という表情で合格を伝えてくれた。

ロウの姿は見かけなかったけど、合格したとラインがきていた。

嬉しく思う反面、ありさちゃんとの約束を守るためだと思うと、切ない気持ちが生まれる。

< 261 / 287 >

この作品をシェア

pagetop