15歳、今この瞬間を
「何抜けがけしてんだよ、ロウ」

足を前へ運ぼうとした時、背後から佐久田くんを呼ぶ声がして、思わずあたしの足は止まってしまった。

それは、立っているとキリンのように背が高く見える、菊谷くんだった。

「抜けがけってなんだよ、夢希がさっさと帰ろうとするから追いかけただけだし。リョウも一緒に帰るか?」

「おーいいね。じゃ、俺も混ぜてよ」

あたしは一緒に帰るなんて言ってないのに、3人で帰る方向で話が進んでるのは何で…。

あたしは、小さくため息をついてから歩き出した。

「あ、待ってよ夢希」

「……」

何で菊谷くんまで"夢希"って呼んでんの。

何なのこの2人。

あたしは、ぶすっとした顔を隠しもせず、早足で歩いた。

「なぁ、夢希の家はどの辺なんだ?」

「佐久田くんには関係ない」

あたしは、あたしの後をついてくる2人の顔を振り返りもせず、言葉を発した。



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