君に捧げるワルツ ー御曹司の恋と甘い旋律ー
杉崎さんはもうコツを掴んだようで、動きの固さはすぐに無くなった。女性をターンさせる動きや、女性がぐっと背中を反らす時に支える手は意外と難しく、ここまで上手にできる人は少ない。
「すごーい。上達早いですね。男の人は照れて上手くできない人が多いんですよ」
「これでも盛大に照れてますけどね。柚葉さん綺麗だから。最近特に綺麗になってる気がする」
「うわぁっ!」
思いがけない誉め言葉を聞いて私の方が転びそうになってしまった。よろけた体を杉崎さんが支えてくれる。
「すみませんっ。私が転んでちゃ駄目ですね。」
「あははっ。今のは俺が悪いです。そんなに可愛い反応が帰ってくると思ってなかった。思ったことすぐ口に出しちゃうんですよ。すみません」
「……!」
笑顔で返されて、今度こそ言葉を無くした。何を返したら良いのかわからず無言で踊り、気がついたら曲が終わっていた。
「私が杉崎さんに教えられることは、もう無さそうです。これだけ踊れるようになれば大丈夫ですよ」
「もっと柚葉さんの生徒でいたいんですけど」
「これ以上の技術は専門の方に指導してもらった方がいいですよ?」
「そういう意味じゃないんだけどな。
とりあえず、着替えたら飯にしましょうか。神楽坂に京料理の旨い店があるんですよ」
「あの、それなんですが今日は私はここで……」
「ふふ。そろそろ警戒される頃かと思ってました。
でも、俺も柚葉さんにどうしても伝えたいことがあるんで、今日は引けないんです。」
杉崎さんは、いつの間に手にしていたのか澪音の曲が入った携帯プレーヤーをかざして見せた。
「一緒に食事してくれたら、お返ししますから」
「すごーい。上達早いですね。男の人は照れて上手くできない人が多いんですよ」
「これでも盛大に照れてますけどね。柚葉さん綺麗だから。最近特に綺麗になってる気がする」
「うわぁっ!」
思いがけない誉め言葉を聞いて私の方が転びそうになってしまった。よろけた体を杉崎さんが支えてくれる。
「すみませんっ。私が転んでちゃ駄目ですね。」
「あははっ。今のは俺が悪いです。そんなに可愛い反応が帰ってくると思ってなかった。思ったことすぐ口に出しちゃうんですよ。すみません」
「……!」
笑顔で返されて、今度こそ言葉を無くした。何を返したら良いのかわからず無言で踊り、気がついたら曲が終わっていた。
「私が杉崎さんに教えられることは、もう無さそうです。これだけ踊れるようになれば大丈夫ですよ」
「もっと柚葉さんの生徒でいたいんですけど」
「これ以上の技術は専門の方に指導してもらった方がいいですよ?」
「そういう意味じゃないんだけどな。
とりあえず、着替えたら飯にしましょうか。神楽坂に京料理の旨い店があるんですよ」
「あの、それなんですが今日は私はここで……」
「ふふ。そろそろ警戒される頃かと思ってました。
でも、俺も柚葉さんにどうしても伝えたいことがあるんで、今日は引けないんです。」
杉崎さんは、いつの間に手にしていたのか澪音の曲が入った携帯プレーヤーをかざして見せた。
「一緒に食事してくれたら、お返ししますから」