君に捧げるワルツ ー御曹司の恋と甘い旋律ー
杉崎さんはその後すぐウィーンに赴任して、もうクロスカフェにも来なくなってしまった。
「……俺は有り難いけどさ、有坂さんまだここでバイトして大丈夫なの?婚約したんでしょ?」
オーナーが心配して聞いてくれる。
「澪音が、ここで働くのが好きなら続けてって言ってくれて。ダンスも働くのも、これまでと何も変わらないんです。
でも、澪音には早くダンスの仕事を軌道に乗せるようにって言われてます。私にできるかわからないけど、もしそんなことになったら辞めないといけないかも」
「その時はお祝いだな。有坂さんがウチで働いてくれなくなるのは寂しいけど、でも成功を祈ってるよ」
「はい!ありがとうございます。もし辞めたら、お客さんとして通いますね」
「うん、待ってるよ。澪音を連れて、山ほど高い料理と酒を注文してくれ」
オーナーが冗談ぽく笑ってそう言った。
* * *
本当にいつか、ダンスの仕事が忙しくなる日が来るのかな。来たとしても遠い先にならないと良いけど……と、鏡を見ながらぼんやりと考える。
今はパーティーのための身支度を整えていて、丁寧に髪が結われているところだ。
「お美しいですね、とてもよくお似合いですよ」
「いや全然私なんて!誉めて頂いて恐縮です、ありがとうございます」
メイドさんのお世辞に身の置き所がなくなる。
今日のドレスはかぐやさんが私のために選んでくれたタイトなロングドレスで、シャープなラインと深い赤が特徴的だ。
ドレスと一緒に、澪音から貰った樫月の新葉のネックレスと指輪も一緒に身に付ける。
「……俺は有り難いけどさ、有坂さんまだここでバイトして大丈夫なの?婚約したんでしょ?」
オーナーが心配して聞いてくれる。
「澪音が、ここで働くのが好きなら続けてって言ってくれて。ダンスも働くのも、これまでと何も変わらないんです。
でも、澪音には早くダンスの仕事を軌道に乗せるようにって言われてます。私にできるかわからないけど、もしそんなことになったら辞めないといけないかも」
「その時はお祝いだな。有坂さんがウチで働いてくれなくなるのは寂しいけど、でも成功を祈ってるよ」
「はい!ありがとうございます。もし辞めたら、お客さんとして通いますね」
「うん、待ってるよ。澪音を連れて、山ほど高い料理と酒を注文してくれ」
オーナーが冗談ぽく笑ってそう言った。
* * *
本当にいつか、ダンスの仕事が忙しくなる日が来るのかな。来たとしても遠い先にならないと良いけど……と、鏡を見ながらぼんやりと考える。
今はパーティーのための身支度を整えていて、丁寧に髪が結われているところだ。
「お美しいですね、とてもよくお似合いですよ」
「いや全然私なんて!誉めて頂いて恐縮です、ありがとうございます」
メイドさんのお世辞に身の置き所がなくなる。
今日のドレスはかぐやさんが私のために選んでくれたタイトなロングドレスで、シャープなラインと深い赤が特徴的だ。
ドレスと一緒に、澪音から貰った樫月の新葉のネックレスと指輪も一緒に身に付ける。