君に捧げるワルツ ー御曹司の恋と甘い旋律ー
普段の私との挙動が違い過ぎて、横で澪音が笑っている。澪音には、今私に起きたことが全部見えていたようだった。
「柚葉、勇ましくなったな」
「うふふ、何のことですの?」
「できればその変な言葉使いは止めてほしいんだが。
……ありがとう、すまない。こんな負担を強いて」
「負担ではないです。澪音の隣を歩くための大切なことです。私は周りに嫉妬されても大丈夫だから、心配いりませんよ」
「感謝する。俺が離れている間は兄さんが注意していてくれる手筈だから、何かあれば頼りにして」
澪音はひとり、会場の中心に向かって行った。
今日は新当主の御披露目パーティー。澪音はこのパーティーの主役だから私の心配をしている場合ではない筈なんだ。
きらびやかな会場には、ドレスアップした招待客がひしめいている。
やがて、澪音による挨拶があり、続けて旧当主……澪音のお父様も簡単な挨拶をした。見かけ上はとても仲の良い親子のように見えるけど、二人には本当は溝があるのを知っている。
その事を思うとチクッと胸が痛い。
頭に、ぽんっと軽い重みを感じて、見上げると弥太郎さんが近くにいた。
「しんぱいするな」
いつも通り唇を動かして、弥太郎さんは無音の会話をする。
「柚葉、勇ましくなったな」
「うふふ、何のことですの?」
「できればその変な言葉使いは止めてほしいんだが。
……ありがとう、すまない。こんな負担を強いて」
「負担ではないです。澪音の隣を歩くための大切なことです。私は周りに嫉妬されても大丈夫だから、心配いりませんよ」
「感謝する。俺が離れている間は兄さんが注意していてくれる手筈だから、何かあれば頼りにして」
澪音はひとり、会場の中心に向かって行った。
今日は新当主の御披露目パーティー。澪音はこのパーティーの主役だから私の心配をしている場合ではない筈なんだ。
きらびやかな会場には、ドレスアップした招待客がひしめいている。
やがて、澪音による挨拶があり、続けて旧当主……澪音のお父様も簡単な挨拶をした。見かけ上はとても仲の良い親子のように見えるけど、二人には本当は溝があるのを知っている。
その事を思うとチクッと胸が痛い。
頭に、ぽんっと軽い重みを感じて、見上げると弥太郎さんが近くにいた。
「しんぱいするな」
いつも通り唇を動かして、弥太郎さんは無音の会話をする。