君に捧げるワルツ ー御曹司の恋と甘い旋律ー
ああ、緊張する……。何を話して良いのか分からない。
まず、周りにいる全員が美男美女過ぎる。目の保養としては良いのかもしれないけど、
「これじゃ、一人だけ珍獣が紛れ込んでるみたい……」
とこっそり呟くと弥太郎さんが隣でクスッと笑った。
弥太郎さんはテーブルの下で私だけに携帯の画面を見せ、そこには
『安心しろ。お前は無教養だとは思うが、獣とまでは思っていない』
と書いてある。安心しろと言われても、どこをどう安心したらいいんだろう? 弥太郎さんを睨むと、私を罵っているとは思えないような綺麗な笑顔を返された。
「二人とも、もう仲良くなったのか
少し妬けるぞ、柚葉」
と澪音が言うので、
「全然仲良くなんかないんですけどー!」
と思いきり返事をする。弥太郎さんも顔の前で手を振った。
「ふふ、二人揃って否定して、なんだか息が合ってるみたい」
かぐや姫まで、なんてことを言うんだろう。そのとき、弥太郎さんは手話で何かを伝え、澪音の顔が曇った。かぐや姫が澪音を伺うように見る。弥太郎さんの手話が分からないのは私だけだ。
「兄さん、何度も言っている通り、今回の縁談は撤回させます。
私は柚葉と結婚するつもりです。殆ど姉同然に思ってきたかぐやと結婚なんて、考えられません」
「澪音……」
かぐや姫が困ったように呟いた。
「姉同然、なんですか?」
そう澪音に聞くと、
「だって幼い頃からずっと兄さんの婚約者だったから。義理の姉のようなものだろ?
それに、かぐやは俺のピアノの先生だったんだ。スパルタ教師だったけど」
と澪音がかぐや姫に笑いかける。その様子には、長い年月を一緒に過ごしてきた気安さが現れていた。
澪音とかぐや姫が笑い合う様子に、ちりっと胸が痛む。その理由を考えたくなくて、痛みを無視した。
まず、周りにいる全員が美男美女過ぎる。目の保養としては良いのかもしれないけど、
「これじゃ、一人だけ珍獣が紛れ込んでるみたい……」
とこっそり呟くと弥太郎さんが隣でクスッと笑った。
弥太郎さんはテーブルの下で私だけに携帯の画面を見せ、そこには
『安心しろ。お前は無教養だとは思うが、獣とまでは思っていない』
と書いてある。安心しろと言われても、どこをどう安心したらいいんだろう? 弥太郎さんを睨むと、私を罵っているとは思えないような綺麗な笑顔を返された。
「二人とも、もう仲良くなったのか
少し妬けるぞ、柚葉」
と澪音が言うので、
「全然仲良くなんかないんですけどー!」
と思いきり返事をする。弥太郎さんも顔の前で手を振った。
「ふふ、二人揃って否定して、なんだか息が合ってるみたい」
かぐや姫まで、なんてことを言うんだろう。そのとき、弥太郎さんは手話で何かを伝え、澪音の顔が曇った。かぐや姫が澪音を伺うように見る。弥太郎さんの手話が分からないのは私だけだ。
「兄さん、何度も言っている通り、今回の縁談は撤回させます。
私は柚葉と結婚するつもりです。殆ど姉同然に思ってきたかぐやと結婚なんて、考えられません」
「澪音……」
かぐや姫が困ったように呟いた。
「姉同然、なんですか?」
そう澪音に聞くと、
「だって幼い頃からずっと兄さんの婚約者だったから。義理の姉のようなものだろ?
それに、かぐやは俺のピアノの先生だったんだ。スパルタ教師だったけど」
と澪音がかぐや姫に笑いかける。その様子には、長い年月を一緒に過ごしてきた気安さが現れていた。
澪音とかぐや姫が笑い合う様子に、ちりっと胸が痛む。その理由を考えたくなくて、痛みを無視した。