病院嫌いなのにステップファミリーはお医者さん
「ちょっと診察させてね」ってお兄ちゃんが体温計を挟んで、聴診器を当てた。
お兄ちゃん「熱高いね。頭痛い?」
私「うん」
お兄ちゃん「さっきの坐薬も点滴も効いてないみたいで、ごめんね。しんどいよね。」
パパ「由美ちゃん、眠れそうかな?」
私「ううん。眠くない。起きたばっかりだし」
お兄ちゃん「眠ったほうが良いんだけど。注射してみる?」
パパ「そうだなぁ。注射で少しでも熱が下がってくれたら安心だけどね。ただ、効いてないけど、薬は入れてるから、下がりすぎに気をつけないといけない」
お兄ちゃん「そっか。病院なら、下がり過ぎたら、次の対応ができるけどね」
パパ「坐薬いれたのって2時間前だよね。もう4時間ほど様子見て、注射しようか。」
お兄ちゃん「そうだね。俺が寝る前に様子見に来て、熱下がってなかったら、打つよ」
パパ「そうしてくれるか」
お兄ちゃん「あぁ。やっとく」
ママ「祐希くん、ごめんね。」

私はパパ達の会話をぼんやり聞いていた。
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