イノセント

食堂に入り、私は扉の元で立ち止まった。

今まで座っていた席には、私の知らない小さな子が座って居るし。

「Victor、どうかした?」

立ち止まった私を不思議そうに見るDainty。

「何処に座れば良いのか、と。」

「私の隣に来なさい。」

父上にそう言われた。
父上に指定された席まで 向かっていると

「僕、この人の隣がいいです!!!」

と小さな子が声を上げた。

その指は私を指している。

「坊がそう言うなら、Victorは坊の隣に座りなさい。」

その子の両隣は空いている。

「なら、私はVictorの隣に座るわ。」

"お隣に座らせて頂くね" と小さな子に声を掛けてから、隣に腰を降ろす。

父上の隣がAbel、その隣が空席、小さな男の子(噂に聞くAbelとDaintyの息子だろう)、私、Daintyと続く。

「ディティ、俺の隣じゃないのか⁇」

AbelがDaintyに声をかけた。

「えぇ、Victorの隣がいいの。
別に構わないでしょう⁇」

「あぁ、なら 1つずつ席をズレよう。」

私は立ち上がり、小さな子の席を後ろに下げた。

「ヴィク〜、私は〜〜?」

Daintyが拗ねたから、Daintyの分も。

「ありがとう、Victor?」

「いいえ、礼には及びません。」

とはいえ、私は ホールキーパーじゃないのだけれど。
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