眠り姫に恋したのは年下御曹司
ほろ酔い気分で楽しく会話をしていく。



「片桐さんは独身?」


「はい。親には『早く結婚しろ』って急かされてます。」


「片桐さんはおモテになるでしょ?」


「全然です。だから今回のプロジェクトも頑張りますので宜しくお願いします。」


「ははっ、キャリアウーマンですか?」


「ははっ、はい。」



恋愛から遠ざかっている今は本当に仕事しかない。


寂しい時もあるが、今の私の生活の中心は仕事である。


こういう飲みも場を踏んできているのもあり、サラッと流せる事も覚えてきた。



「片桐、そろそろ。」


「あっ、はい。」



佐東さんの言葉に席を立ち上がり会計に向かう。


もうお開きの時間だ。


フラつく足を何とか踏ん張り、会計を済ませると座敷に戻った。


かなり飲んでしまった事に立ち上がった事で気づいてしまった。


既に締めの挨拶は終わったようで、私は座敷の出口で見送りを済ませた。
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