眠り姫に恋したのは年下御曹司
私と陽平は一緒に暮らし始めた。


実家の近くにマンションを購入した陽平は急かすように一緒に暮らすように要求してきた。


都内の高層マンションだ。


一生住む機会なんてないと思っていた物件に…………今は住んでいる。


もちろん、陽平はウチの両親からも、陽平の両親からも許可を貰った。


私が一緒に暮らす条件として提示したのだ。



「莉乃、今日の夜は?」


「遅くなりそう。陽平は?」


「俺はそんなに遅くない。」


「帰りに連絡する。」



こんな会話もいつもの事だ。


朝食を食べた私達は会社へ行く準備を始める。


先に用意した私が今度は片付けをしていく。



「莉乃、静江さんが来てくれるって。」


「ありがとう、助かる。」



私が忙しい日には静江さんが手伝いに来てくれる。


家事を疎かにしているのは分かっている。


でも陽平は言ってくれた。



『子供が出来たら莉乃を縛る事になるから。だから今は自由に仕事していいよ。』



その言葉に甘えてしまっている。
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