葵くん、そんなにドキドキさせないで。
パイプ椅子に座って、ニヤニヤと笑う陽菜ちゃんに、うっ、と言葉を詰まらせる
『他の奴のこと見たら許さねぇよ?』
整列をする私たちのクラスのチームと、3年生のチーム。
葵くんの姿を見つけて少しだけ嬉しくなった。
陽菜ちゃん、あのね、
「…あのね、私、葵くんのこと好きになっちゃったの」
「…………えぇっ!!?」
陽菜ちゃんの大きな声と同時に、ホイッスルが鳴った
昨日、葵くんに助けてもらって、自分の気持ちに気付いた。
葵くんに対してドキドキするのは、
葵くんが私をからかって、い、色々なことをしてくるからだけじゃない。
小さく笑う顔、少し不器用なところも、
優しいところも。
素敵だなぁ、って、思った。