好きです、センパイッ!!
大切にするって決めたんだから。
先輩に気付かれないように息を吐き出す。
やだな、変に緊張する……。
《ごめん、寝てた?》
「いえ……でも、いきなりどうしたんですか?」
《別に。大した用はないんだけど》
「……けど?」
《……声、聞きたくなったから》
その小さな声に、私は目を見開いた。
また、この人は。
どうして、そういう思わせぶりなことを言うの。
「……っ、バカなこと言ってないで勉強でもしたらどうですか」
声が裏返らないように、お腹に力を込める。
すると電話の向こう側から、ふっと先輩が笑った声がした。
《"バカなこと"って言うなよ。これでも結構言うの恥ずかしかったんだからな》