宮花物語
男と女の情事を知って、まだ2ヶ月弱しか経っていない黄杏には、もうついていけない。

「私には、無理だな。あんな獣みたいに交わるなんて。」

思い詰めたように、はぁっと息を吐く紅梅。


黄杏から見たら、紅梅の方が余程、好きそうに見えるが。

「……紅梅さんは、どんなふうに、王に抱かれるの?」

こちらを振り向いた紅梅は、渋い顔をしていた。

「いえいえ。深い意味はないです!」

慌てて否定した黄杏を、紅梅は白い目で見る。

「……どんなって、普通よ。」

「そう……ですよね。」

なんだか気まずくなって、少しだけ背中を向けた。


「でもあれかな。一晩中って言うのは、ないかな。あまり好きじゃないのよ、そういう濡れ事って。王にもそれが伝わっているから、早めに終わらせてくれるし。」

紅梅の発言は、いつも黄杏を困らせる。

そんな事、知らなくてもよかったのに。

「でも王は、性欲がお強い方だから。」
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