宮花物語
「えっ……」

「手は尽くしましたが、おそらく……」


それに続く言葉は、言わずとも分かっていた。

子は、死んでしまったのだ。

フラフラと、黄杏の屋敷を出る信志。

月夜の中で、膝をついた。

「うわああああああああ!」


初めての子が、この世に産まれる前に、死んでしまった。

それは信志にとって、身が切られる程の、悲しみだった。

その叫び声を聞いた、他のお妃達が、屋敷の外に出る。

皆、あの叫び声が、信寧王だと分かったのだ。

「信志様?」

「王?」

紅梅と青蘭が、恐る恐る信志に近づく。

だが、そんな二人に気づく様子もなく、王は体を震わせ、泣いている。

「もしかして、黄杏さんのお子、ダメだったのでは……」

紅梅が顔を覆う。

「えっ?」

事情を知らない青蘭は、黄杏の屋敷に向かう。


青蘭が屋敷の中を覗いた時、黄杏が意識を失っている間に、医師がお子の処理をしていた。

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