宮花物語
「はい。」
嬉しそうに信志の横に眠る黒音。
だが信志は、そのまま目を閉じて、眠ってしまったようだ。
黒音にとっては、久々の夫婦一緒の夜だったと言うのに。
実はこの盗賊騒ぎも、黒音の発案。
この頃、ずっと黄杏に夜を持っていかれて、地団駄を踏んでいたのだ。
そしてそうとは知らない黄杏は、出て行った信志が、今夜戻らない事を、黒音の女人から伝えられた。
「分かりました。では、王の衣類をお願い致します。」
「畏まりました。」
綺麗に畳んだ信志の衣服を、黒音の女人に渡す事になるとは、微塵にも思っていなかった。
黒音の女人が屋敷から出て行った後、黄杏も悲しい月明かりを見ていた。
他の妃の元へ、信志が行ってしまうのは、もう慣れてしまった。
だから悲しいわけではない。
ただ、心の中がぽっかりと、空いてしまったようだ。
まだ自分には、こんな気持ちが残っているのか。
黄杏は胸に手を当てた。
嬉しそうに信志の横に眠る黒音。
だが信志は、そのまま目を閉じて、眠ってしまったようだ。
黒音にとっては、久々の夫婦一緒の夜だったと言うのに。
実はこの盗賊騒ぎも、黒音の発案。
この頃、ずっと黄杏に夜を持っていかれて、地団駄を踏んでいたのだ。
そしてそうとは知らない黄杏は、出て行った信志が、今夜戻らない事を、黒音の女人から伝えられた。
「分かりました。では、王の衣類をお願い致します。」
「畏まりました。」
綺麗に畳んだ信志の衣服を、黒音の女人に渡す事になるとは、微塵にも思っていなかった。
黒音の女人が屋敷から出て行った後、黄杏も悲しい月明かりを見ていた。
他の妃の元へ、信志が行ってしまうのは、もう慣れてしまった。
だから悲しいわけではない。
ただ、心の中がぽっかりと、空いてしまったようだ。
まだ自分には、こんな気持ちが残っているのか。
黄杏は胸に手を当てた。