宮花物語
将拓は?

将拓はどこにいる?

その時、ガラッと黄杏の屋敷の扉が開いた。

「ふぁーあ。」

そこには、背伸びをする将拓の姿があった。


「お早うございます、護衛長殿。」

その元気な姿に、勇俊はゆっくりと、将拓の元に歩み寄った。

「……ご無事でしたか。」

「はい、お陰様で。」

二人は、お互いの肩を掴んで、微笑み合った。


「どうですか?一緒に、朝ごはんでも。」

「いいえ。ここはお妃様の屋敷。私は、それに仕える者。まさか、ここで朝ご飯を共に頂く事はできません。」

「そうですか……」

そして、中から女人が呼ぶ声がした。

「では、将拓殿。私は、持ち場に戻ります。」

「はい。一晩中の護衛、有難うございました。」

そう言って挨拶を交わした勇俊は、自分の寝泊りする屋敷へと、戻った。


屋敷周辺を護衛をする者達の住処は、白蓮の屋敷の隣にあった。

武器を置いた勇俊は、そのまま湯殿に向かった。
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