宮花物語
紅梅は尚も、黄杏を責めるように言う。
「私がここまで言うのはね。あなたと私は、置かれている立場が一緒だからよ。」
「紅梅さん?」
「私の父はね。私が王の妃になったばかりに、出世の道を諦めなければならなかったのよ。」
「忠仁殿が?」
少しだけ俯く紅梅を見て、黄杏もつられて下を向く。
「あなたのお兄様も、あなたが王の妃になる事で、諦めた道があるのでしょう?私達の妃としての場所は、誰かの犠牲の上に、成り立っているの。」
「兄の犠牲、父の犠牲……」
黄杏の頭の中に、兄・将拓と紅梅の父・忠仁の顔が浮かぶ。
「だからこそ私達は、王のお子を産まなければならないのよ。そうじゃなかったら、犠牲になってくれた人が、浮かばれないわ。」
紅梅の声は、涙で揺れていた。
「黄杏さん。あなたがこれからどうしようと、私は必ず王のお子を産んでみせるわ。応援してほしいって思ってない。ただ……」
「ただ?」
「私がここまで言うのはね。あなたと私は、置かれている立場が一緒だからよ。」
「紅梅さん?」
「私の父はね。私が王の妃になったばかりに、出世の道を諦めなければならなかったのよ。」
「忠仁殿が?」
少しだけ俯く紅梅を見て、黄杏もつられて下を向く。
「あなたのお兄様も、あなたが王の妃になる事で、諦めた道があるのでしょう?私達の妃としての場所は、誰かの犠牲の上に、成り立っているの。」
「兄の犠牲、父の犠牲……」
黄杏の頭の中に、兄・将拓と紅梅の父・忠仁の顔が浮かぶ。
「だからこそ私達は、王のお子を産まなければならないのよ。そうじゃなかったら、犠牲になってくれた人が、浮かばれないわ。」
紅梅の声は、涙で揺れていた。
「黄杏さん。あなたがこれからどうしようと、私は必ず王のお子を産んでみせるわ。応援してほしいって思ってない。ただ……」
「ただ?」