宮花物語
ようやく妻として、白蓮を見れるようになったのは、10代も後半になってからだ。

その頃には、もう皇太子として板につき、早くお世継ぎをと、強制的に周りから、夜は白蓮と二人きりにされていた。


『その……白蓮はどこまで、知っているのか……』

『何をです?』

『いや、己の役目と言うか…なぜ、夜は私と一緒に、過ごさねばならぬのかとか……』

気恥ずかしさで、白蓮の顔もまともに見れない信志に、白蓮はこの頃から冷静だった。

『……私の役目は、あなた様をお支えする事です。こうして一緒に夜を過ごすのは、あなた様のお子を、産む為かと……』

『わわわわっ……』

国の歴史や、武術、王として国の治めるには、どうすればよいのか、嫌になるくらい教わってきた信志だが、女性の事は誰も教えてくれなかった。

そういう話をする仲間も、周りにはいなかった。

かと言って白蓮の方も、全く男を知らなさそうな顔をしている。
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