宮花物語
『どうしてほしいも……この体は、あなた様の物なのですから、あなた様のお好きなように……』

その一言で信志と白蓮は、ようやく夫婦になれたのだが、数多く同じ夜を過ごしてきた事で、大切な何かを見失っていたのかもしれない。


「白蓮。今からあなたを抱いてもいいだろうか。」

「えっ?まだ夕食の途中ですのに……」

「なんだか、無性にあなたが欲しくて、たまらないんだよ。」

辺りを見回すと、お付きの女人や、侍従が誰一人いなくなっている事に気づく。

「いつの間に……」

「皆、私達がこうなる事を、予測していたみたいだな。」

そう言うと信志は、白蓮の手を引き、一番奥にある寝所に、二人で入った。


信志の突然の行動に、驚いたのは白蓮の方だ。

「あ、あの……」

戸惑う白蓮を他所に、信志はどんどん、服を脱いでいく。

まだ部屋に煌々と灯りがついていて、程よくついている筋肉が、白蓮の視線を釘付けにする。
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