宮花物語
「それは最初から、信寧王に嫁ぐと分かっていたからだ。」
「えっ?」
白蓮は、顔を上げた。
「確かに信寧王には、兄君がいらっしゃった。とても聡明な方だった。誰もが次の王は、兄君だと思っていただろう。そしてその妃は、生まれながらにして、王妃の星の元に生まれたそなただと、皆思っていた。そこで私が進言したのだ。次の王はこの方ではない、姫君はこの方の妃にあらずと。」
「あなたが?……」
「だがそれは、王国に不吉をもたらす発言だとされ、私は捕らえられ、地下に放り込まれた。しかし、私の進言は当たった。兄君は流行り病にかかり、あっけなく命を落とされ、弟君である信志様が皇太子になった。そして、そなたは何も聞かされる事なく、信志様の妃になった。私の発言通りになったまでの事よ。」
途端に白蓮の周りが、ヒヤッとする。
地下に放り込まれていた者が、なぜ今、この神殿の外にいるのか。
そして、自分の運命どころか、信志様の運命さえも、予言していたこの老人に、白蓮は恐ろしくて恐ろしくてならなかった。
「えっ?」
白蓮は、顔を上げた。
「確かに信寧王には、兄君がいらっしゃった。とても聡明な方だった。誰もが次の王は、兄君だと思っていただろう。そしてその妃は、生まれながらにして、王妃の星の元に生まれたそなただと、皆思っていた。そこで私が進言したのだ。次の王はこの方ではない、姫君はこの方の妃にあらずと。」
「あなたが?……」
「だがそれは、王国に不吉をもたらす発言だとされ、私は捕らえられ、地下に放り込まれた。しかし、私の進言は当たった。兄君は流行り病にかかり、あっけなく命を落とされ、弟君である信志様が皇太子になった。そして、そなたは何も聞かされる事なく、信志様の妃になった。私の発言通りになったまでの事よ。」
途端に白蓮の周りが、ヒヤッとする。
地下に放り込まれていた者が、なぜ今、この神殿の外にいるのか。
そして、自分の運命どころか、信志様の運命さえも、予言していたこの老人に、白蓮は恐ろしくて恐ろしくてならなかった。