宮花物語
「えっ!」

黄杏は思わず、持っていた服を落としてしまった。

「無論。お妃様の体を見る事など、致しません。お体を洗わせて頂く際は、少しだけ見るかもしれませんが。」

黄杏は唖然として、言葉も出なかった。

「今は我慢なさって下さい。直に慣れます。」


郷に入っては郷に従え。

そんな言葉は、黄杏の頭を駆け巡った。


「ええ。そうね。」

黄杏が少しずつ服を脱ぎ、裸になると、女人が大きな布でその肌を隠した。

その大きな布の、薄い事。

しかもいつ着替えたのか、女人が着ている服も、薄い布一枚で作られているのか、肌が透けて見える。

みんな一緒だと思うと、黄杏の心は、少しだけ軽くなった。


女人と一緒に湯殿を進むと、真ん中に大きな釜があった。

「まずは、お湯で体を流しましょう。」

「ええ……」

黄杏が釜の近くに座ると、女人がたらいを持ち、黄杏の体にかけてくれる。

すると薄い布が濡れ、肌が露になる。
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