キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。
しかも美樹ちゃんよりも悪い結果になってしまった。
いつの間にか倒れていて、どうやってこのまで運ばれたのかも、記憶にないのだ。
夢の通りなら、たぶん隼人くんが運んでくれたのだと思うのだけれど。
飛び上がって、時計を見る。後夜祭が始まろうとしていた。
こうしていられない。ベッドから出て走ろうとした瞬間、目眩がして地面に倒れこんだ。
テレビの砂嵐のような映像が視界を覆っている。心臓のリズムに合わせてこめかみがズキズキと痛んだ。しばらくその場で待機して、治まるのを待つ。
「くっ……」
一秒でも早く保健室を抜け出して、体育館に向かいたいのに。……もどかしい。
そのもどかしさを乗り越えて、視界がクリアになったとき、ふと扉の隙間から手紙のようなものがするりと入ってきたのが見えた。
反射的にそれを手に取った瞬間、ガチャっと、目の前の扉から短い音がして顔を上げた。
瞬発的に鍵が閉められた音に聞こえたのだ。
「……理香子ちゃん?」
「ごめん、ゆりちゃん」
扉についている四角い窓から、理香子ちゃんが私のことを見下ろしていた。
今にも泣き出しそうな顔で。
その表情の真意を読み取ることができずに、不安が積もる。
なにが、ごめんなの?
「ゆりちゃんはここにいて」
「理香子ちゃん……?なにを言ってるの……?」
嫌な予感しかしない。
「私、本当は覚えてる。ううん、思い出した」
「なにを……?」
「……美樹に、クラスメイトにいじめられてたこと。たくさんの人を巻き込んで死んだこと、全部」
「……っ……」