キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。
自分で自分の置かれている状況が掴めないうえに、背中の数字なんて一切関係なく、明日なんの前触れもなく突然私の意識はなくなるかもしれない。一ヶ月半の猶予は、いつ終わるかなんてわからない。なんの保証もない。
「……美樹っぽくないって昨日も今日も思ったよ。美樹は私のこと理香子って呼び捨てにするから」
「うん」
「美樹は気が強い子だから、あなたみたいに弱々しくないの。見た目は同じだけど、私には別人に見えるし。信じられないけど、信じるしかないよね」
理香子ちゃんを見る。真剣な表情をして、深くこのことについて考え込んでいる様子。
隼人くんも、理香子ちゃんも、どうして信じてくれるの?
「そしたら今、美樹はどこにいるんだろう……」
「わかんない」
「身体が入れ替わってる可能性はない?あなたの身体に今、美樹がいたっておかしくないよね?」
そういうこと、なの、か?
私は同じ時間に私がふたりいると思ってしまったけれど、たしかに、そういう考え方もできてしまうのか。
私の身体のなかに、美樹ちゃんが……?
「……いじめ」
「え?」
「いじめられてないかな……」
私の身体のなかにいるってことは、きっとそういうこと。
中身が美樹ちゃんであっても、見た目が私であったら無条件でいじめられてしまう。
それが私の通う学校では日常で、クラスメイトのルーティンになっているのだから。
私はみんなのサウンドバック。
「……ゆりちゃんの学校ってどこ?」
「え?」
「ゆりちゃんに会いに行こうよ。美樹がいるかもしれない」