キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。
確かに隼人くんはいい人だ。格好もいい。優しくしてくれる。私のなかで彼が好印象なのは、間違いない。
だけど、好き……なのかな。
恋なんてしたことないからわからない。どんな感覚になれば恋なのだろうか。恋をしたら、どんな風になるのかな。
恋に憧れがなかったわけじゃない。けれど高校生になってからは生きることに必死すぎてそれどころじゃなかった。
小中学生の頃は平凡に毎日を送っていた。だけど恋というものがどんなものかイマイチよくわからなくて、きっと高校生になって、大人に近づいていくにつれてわかっていくものだと思っていた。
大人になる前に、死んでしまったけれど。
「その顔はうまくいったのかな?」
席に座ると、隣の席に座っていた隼人くんが私にそう尋ねてきた。
私はぎこちなく頷いてみせると、「よかった」と眩しい笑顔を見せた。
思わず目を細めてしまう。心臓が忙しなく動き続けていて、すこし息苦しい。胸が優しく痛む。心が浮ついて、落ち着かない。
理香子ちゃんが恋だなんて言うから……。
「次数学かぁ……未来から来たってことは、勉強もすこしは進んでる?」
「うん。今日やった授業はほとんどやってたなぁ」
「へー!いいなあ。でもゆりは元々頭良さそうだからなぁ」
「そ、そんなことないよ……っ」
恥ずかしさを吹っ飛ばすように、顔の前で手をぶんぶん振る。
隼人くんに褒められると、照れてしまう。