キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。



私も、今日は理香子ちゃんと校庭でお昼を食べた。美樹ちゃんが過ごすはずだった時間なのに。


もしかして、私がその時間を奪ってしまっている……?


罪悪感がもくもくと心の中で膨らんでいく。


改めていま、私の周りでは不思議なことが起こっている。そう実感せざるを得ない。


時間が巻き戻ることも、死んだはずの私が違う女の子の身体で生きていることも、日記が勝手に更新されることも。


目眩がするほど、非現実的な現象だ。



「はぁ……」



このまま過ごしていいのかわからない。
美樹ちゃんの身体で過ごしていいのか、わからない。


美樹ちゃんはいま、どこにいるんだろう……?



***



次の日の朝になった。
眠るとき、もう目覚めないかもしれないと思ったのだが、目覚めることができた。できて、しまった。


明らかに消えたい感情が薄れている。これがいい変化なのかは考えても答えなんかでない。


もう私は、死んでいるのだから。
考えても同じなのだ。


けれど何度も何度も同じことを繰り返し考えてしまう。


朝の太陽がカーテンの隙間から漏れ出している。
せっかくだからカーテンを開けて、朝日を浴びた。
庭の花壇の手入れは、美樹ちゃんのお母さんがしているらしい。
昨日帰宅したら美樹ちゃんのお母さんが花壇に水を撒いていた。


朝日を浴びる余裕なんて、新垣ゆりのときはなかったな……。


ふとそんなことを考えた。いかに学校へ行かなくて済むかと、毎日考えていた。
熱はないか。頭やお腹は痛くないか。むしろ風邪ひきたいし、なにか流行っているウイルスがあれば、全世界のものを集めて吸い込みたいとすら思っていた。


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