キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。
素直な気持ちだった。心にある感情をそのまま言葉にしただけだった。
だけど隣にいる隼人くんは目を見開いたあと、手で顔を隠してしまった。
一瞬だけ見えた彼の顔はすこしだけ、赤くなっていた。
「隼人くん?」
もしかして……もしかして……。
「……照れてる?」
「……っ……」
「えっ、なんで……⁉︎」
どこにそんな要素が?
照れている隼人くんを見ると、私まで恥ずかしくなってしまう。
甘くて、こそばゆい感覚。まるで、心を柔らかい綿毛でくすぐられているよう。
「ゆりが不意打ちで可愛いこと言うから……!」
「そ、そんなことないよ……っ。美樹ちゃんが可愛いからだよ……っ」
「ううん、ゆりが可愛いんだよ」
頭のてっぺんに、隼人くんの手が乗る。
「これは言うか、ずっと迷ってたんだけど……僕、霊感があるんだ」
「うん……?」
「時々、ゆりを見ていると、綾瀬さんじゃない女の子の姿が見えるんだよ。長い黒髪の、女の子が」
言葉が詰まった。
隼人くんが私の特徴である黒い長い髪を言い当てたから。
しかも、"霊感がある"ってことは……。
「ゆりだよね?」
「……たぶん」
──私は、ちゃんと死んでいる。
そのことを立証するような言葉だ。
わかっていたはずなのに、心にずしっと重りが落ちてきた。
私はどれだけここに飛ばされてきて、変わったのだろう。まだ3日目の朝だというのに。
どうしようもないのに、こんなにも私のなかで"生きたい"という気持ちが強くなっているだなんて。
無理やり実感させられた。
「ゆりは綺麗だよ」
「そんなことない」
「嘘じゃない。見た目だけじゃなくて、心も。僕が出会ってきた女の子のなかで一番綺麗だと思ってる」