キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。
ぽつ、ぽつ、と、クラスメイトたちの顔が浮かんでくる。
私を鋭く睨む鬼の形相、泣く私を見て笑う顔、関心のない横顔。
それらが私の呼吸を乱す。酸素をうまく吸いこめなくて、苦しい。
「ちょっと休もう」
「うん……っ」
フラフラと覚束ない足取りになっていた私の歩み。咄嗟に身体を支えてくれた理香子ちゃんに甘えて、歩道の端に座り込む。
そして近くにあった自動販売機から、理香子ちゃんがお水を買ってきてくれた。
「ありがとう……ごめんね」
「今日はやめとく?」
「……ううん。せっかくここまで来たんだから、行こう」
またここに来るほうが、メンタルにもくるし。
へらっと笑うと「わかった」と理香子ちゃんが頷いてくれた。
しばらくして立ち上がると、再び学校までの道のりを歩いた。
もうすぐで帰りのホームルームが始まる時間になる。それが終われば、帰宅部の生徒たちが出てくるはずだ。無論、私は帰宅部であった。
校門前に到着して、私たちは中の様子を伺った。生徒たちが出てくる気配はまだない。
「待ってよう」
「うん」
頷いて、校門の柱に体重を預けて待った。
空を見る。田舎の空と同じはずなのに、すこし霞んで見えるのは気のせいなのだろうか?
車が次々と走り去っていく。電話しながら歩くスーツのサラリーマン、ヒールを履きこなす金髪の女性が目の前を通り過ぎて行った。
こんなにも町の風景は場所によって変わるものなんだ。知らなかった。