キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。
──キーンコーンカーンコーン。
チャイムが鳴った。しばらくして、帰宅する生徒たちが続々と出てきて、グラウンドにも運動部の人たちが溢れて静かだった学校が賑やかになった。
私は目を凝らして自分を探す。
自分で言うのもなんだが、私は陰が薄い。幸も薄かったけれど。
見過ごさないように、細心の注意を払う。
ああ、太鼓を叩かれているかのように心臓が蠢いている。
知らない先輩たちばかりが通り過ぎていく。たまに同級生が混じっているけれど、クラスメイトではない。顔を見たことがあるってだけだ。
「どう?」
「……うちのクラス、まだホームルーム終わってないのかな」
ここは過去だ。だが、九月三日の帰りのホームルームが長引いたかなんて覚えていない。
しばらくして、帰宅生徒のピークが過ぎた。それから程なくして、クラスメイト第一号を発見した。感動したわけじゃないのに、胸が熱くなる。単に慄いているのだ。
あのふたり組みは確か、私のいじめに関して、無関心だった人たちだ。
無関心だったのか、関わりたくなくてわざといじめから一番遠い場所で、目をそむけていたのかは知らない。
近づいてくる。笑っている。楽しそうだ。普通の、女子高校生だ。
傍らでは、ひとりの女の子が自殺をくわだてるほど残酷ないじめを受けていたのに。
汚い心がでてくる。心の中が醜い嫉妬でいっぱいになる。
私だって本当は、あなた達みたいに笑って華の高校生活を送りたかったんだよ。
平凡で、ありふれた毎日でよかった。特別なイベントも、サプライズもいらなかった。