烏丸陽佑のユウウツ
...。沸々する。
ちょっと裏に行くと声を掛けて携帯を取り出した。
…。
【後悔したくないなら自分で判断して自分から何とかするもんだ。はっきり言わないモノは解からない】
…はぁ。解るような解らないような内容だが。少なくとも、俺と同じ思いがあったのなら、どうしたらいいか解るはずだ。
お取り込み中か?…。黒埼君が丁度来たくらいの事だろ。
…ん゙ー。にしても、…何も返しては来ないか。違うなら違うと言って来いよ。どっちなんだ。
……俺は…一体…どうするつもりでこんなメールをしたんだ…。はぁ。つい、か。
また以前のように店に来ればいいと思っているのか。それならそれでいいと。それこそ、こんなメールを受け取ったら、もう完全に来なくなる事にだってなる話だ。
…あ゙ー、何だもう…俺。
【反応くらいしろ!】
さっきから全てが感情的だ。文句のはけ口か…。これでは怖いだろ。
自分だって、梨薫ちゃんに対して何をはっきりと言い切った訳でもない。探るような、解らせるような態度しか取って来てないんだ。好きならじれったいと思っていたかも知れない。そこは…お互い様なのか?…。
そんなんで、踏み込んで来いよと言ってるようなモノだ。だけど、フィフティーフィフティーじゃないか。
好きなら好きと言うのに、男からでないと駄目だという決まりはないだろ。好きなら好きなタイミングで自分から言えばいいんだ。…。
あれか…俺がもう止めたのなら、それを伝えたらいいのか。そうすれば、訳の解らない思わせ振りな行動もして来なくなるだろう…。
勘違い、自惚れ、何もかも俺の思い込みだとして、恥をかくつもりで言えばいいんだな。そうだ。
「オーナー?」
「はい」
「すみません。お客様です」
「はい、直ぐ行く」
戻って来たのか。まさか…二度目は無いだろ。
「銀士榔さんがいらっしゃってます」