烏丸陽佑のユウウツ
「もう日付も変わって26日になってたから、つい言っちゃったんですよね。今日、誕生日なんだって。
別に、気にした事も無いし、子供の頃は別として、その日どうだって過ごして来た事もなかったんです。
そしたら梨薫さんが言ってくれたんです。
一緒に誕生日のお祝いをしようって。まずは、おめでとうよねって言ってくれて」
…はぁ、とうとうここから核心の詳細になるわけだな。
「今聞いて何も出来ないから、改めて今日、夜、お祝いしようって。それで、どうしようかって」
いよいよ、か。
「急に言われたら解りません。俺は梨薫さんと居られるだけでいいと言いました」
…う、ん、そうだな。それで?
「何も要らないの?して欲しい事とか、欲しい物とかは無いの?って聞かれました。…そんな事聞かれたら」
来たな…。
「私って言うのは無しよって言われて」
…ほお、ちょっと透かされた訳だ…で?
「でも…これはいつもみたいに引いたら駄目なんじゃないのかって、葛藤して」
そうだ、引いたら駄目だ。なんて返したんだ。頑張ったのか。
「欲しいモノもして欲しい事も、元は一つ、同じなんですって言いました」
よく言った、散々言ってる事だよな。
自分から欲しい物を聞いて置いて、今更それをはぐらかす事は出来ないだろう。状況から言って真面目な話だろ。
「じゃあ…」
じゃあ…なんて言われたんだ…?