烏丸陽佑のユウウツ
ブー、…。まさか、な。
【お店は休みになるんですよね】
黒埼君か…。だよな。
【ああ、そうだ】
【何するんですか?予定はあるんですか?あ、もう帰省してるとか?】
帰省というか…実家の近くだけどな。
【さぁな】
【もう…直ぐそんな曖昧に濁すんだから。実家に帰ってるって言ったら、いい人みたいで恥ずかしいんでしょ】
【どうだか】
【も゙う…もう少し文字数を多く送ってくれませんか?…冷たいなぁ】
…フ。こんな風に求める言葉…。感情はストレートな方がいい…。
【特に無いからだ。そっちこそ、帰らないのか?】
【俺は実家、近いんですよ。いつでも帰れるんで。だから気楽なもんです】
そうなのか。
【同居人もこっちの人なのか】
【はい。野郎二人の代わり映えのしない年末年始です】
…どうだか。
【今、梨薫さんはどうするんだろうって思いました?】
【思ってない】
【そうですか】
知ってても教えませんよって、言葉が透けて見えてるぞ?
【いつから店開けてますか?】
【5日だ】
【そうですか。じゃあ、次会うのは年が明けてからですね】
【そうなるのかな】
俺から会う事は無いから、そこは黒埼君次第だ。
【では、あけおめなんてメールはしないので、良いお年を】
【ああ、良いお年を】
梨薫ちゃんからのメールかも、なんて、…あまりにタイミングが良かったから、思ってしまったが。実は、今、梨薫ちゃんの部屋に居て、一緒に正月の準備をしてたんじゃないかと思った。
…五分五分な感じがする。勘繰り過ぎか。
どうせ、一緒には寝かせて貰えないから、ソファーか、炬燵でもあるなら、そこら辺りに転がっているのかも知れないな。余裕をかましてな。違うかな。
もしくは、梨薫ちゃんとは連絡も取れず、それを俺に言うのは癪に障るから何も言わないのか。俺と一緒に居ると思ってる訳じゃないよな。まさか、部長さんのところとか。行ってたりしてな。もう、そういう事になってたりして。
母さんじゃないけど、今年の事は今年の内に、ってな。
…風呂に入って寝るか。
冷蔵庫に食料は一杯だ。明日はブラブラ出掛けるか。