艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
駒宮室長と同じ空間にいることすら、なんだか気まずくなってしまった私は愛想笑いを浮かべたまま、その場から逃げ去ろうとしたというのに……。
私が駒宮室長に背を向けて歩き出そうとしたその時、私は力いっぱいに手首を掴まれ、駒宮室長に引き寄せられる。
勢いよく私は、すっぽりと駒宮室長の胸の中に納まってしまう。
一気に私はホワイトムスクと煙草の混じった駒宮室長の香りに包まれる。
こんな真昼間に会社の廊下の真ん中で、駒宮室長に抱き寄せられているなんて……
頬が一気に火照り始め、私の鼓動はうるさい位に高鳴る。
自分の封印していたはずの気持ちが、決壊するダムのように一気に押し寄せてくる。