艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
きっと、郁ちゃんとこうやって今までみたいにご飯に行ったり、仲良くなんて出来ないだろうな。

『絶交です!!』とか言われて罵られること位は、ここの居酒屋へ来る前までにしっかりと覚悟を決めてきた。


郁ちゃんだけじゃない。

きっと郁ちゃんの隣に座っている祥子さんだって、こんな私に幻滅しているんだろうな。


郁ちゃん、本当にごめんなさい。

だけど、自分の気持ちに嘘はつけそうになくて、そう謝るしかない出来ない。


ここに来るまでの間に嫌われる覚悟を決めてきたというのに、私の膝は力を込めてないとカタカタと小刻みに震えてしまう。

背中に冷たい汗が噴き出して、両手の指先はやけに冷たさを感じる。

< 185 / 262 >

この作品をシェア

pagetop