艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
乾杯を一通り終えたシャンパングラスを一口喉に流し込む。
次の休みは、ショップに顔を出して新しい服を買いに行こう……。
髪型も変えたいし、郁ちゃんや祥子さんとランチも行きたいな…。
仕事に集中していたせいで我慢していたせいか、やりたいことが次から次へと頭の中に浮かんでくる。
ちょっとした解放感を味わいながら私はもう一口シャンパンを口にすると、頭の中でやりたいことをリストアップしていく。
なによりもやらないといけないことは、駒宮室長に自分の気持ちを……。
「佐々田……」
すっかり聞き慣れた艶のあるバリトンボイスで後ろから名前を呼ばれ、胸がドキリと音を立てる。
振り向いてその声の主を確認すると、さっきまで姿を探していたせいもあって、一気に胸の鼓動が加速する。