艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
「そろそろ帰るぞ、佐々田」

駒宮室長の声に、時計を確認する。

午後8時、もうすっかり外は真っ暗だ。


「まだ、もうちょっと。」

2人きりの残業も、コーヒーの差し入れをごちそうしてもらってからは気持ちを落ち着かせることも出来て、集中して作業が出来ている。

だけど、やっぱり慣れない作業ばかりで一つ一つの工程に時間はかかってしまう。


「じゃあ、終わったら声をかけろ」

駒宮室長は眉間に皺をよせる。

「一人でも大丈夫ですよ」

実際、ショップで働いていた時だって一人で残っていたことだって何度もある。

終電ぎりぎりに帰ることもしょっちゅうあるのだから、駒宮室長に先に帰ってもらっても私は大丈夫。


そう、思っていたのに。
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