夕日の中の思いを君に伝えたくて
紫苑side

私は小さい頃から高1までずっとモデルをしていた。たまにテレビにも出た。そんな私にみんなの声が聞こえる

「あの人だよね?!読モの姫柊紫苑!!」

「やばくない?!生やばい!顔ちっちゃ!!でも本名違うでしょ?」

「うん、確か一ノ瀬紫苑だった」

「姫柊もいいけど一ノ瀬もいいよね!」

私は今高2。読モをやっていたのは過去のことなのに未だに騒ぎ立てられるし記者とか取材陣もたまに来る。平穏に暮らせる場所はどこにもない。

「紫苑!!土曜日遊びに行かない?他校の子も来るんだけど!!」

「うん、いいよ」

私を遊びに誘った子。皆白沙奈。明るくて友達が多い。私も沙奈の友達の1人、表面上だけは…
沙奈は私のことを一ノ瀬紫苑ではなく、読モの姫柊紫苑として見てる。つまり私は飾り、アクセサリーってこと。他校の子達がくる理由も沙奈が姫柊紫苑と友達と言って、自慢したんだろう。それで連れてくる約束をしたんだろう。いつものことすぎて慣れた。

「じゃあ土曜日9時に駅前でね!」

「うん」

私は適当に相槌をうって約束した
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